Factory
ミラー・アップスペーサーの製作
今回は,ミラー・アップ・スペーサーの製作を紹介します。 Our TRXesのコーナーで,abecoさんの黄色いTRXを紹介していますが,その仕様の中で”ミラーに「げた」を取り付けて,後方の視認性を高めている”という内容の一文があります。
私も,TRXに乗る前はDT-WRに乗っていたので,スポーツモデルの後方視界の悪さは気になっていました。そこで,投稿者”もぜ”さんにご協力いただき,詳細な図面と現物の写真を送っていただきました。 今回のプロジェクトでは,これらの資料をもとに「げた」改め「ミラー・アップ・スペーサー」を製作してみたいと思います。
小見出し資料の検討
もぜさん提供の,げたの図面です。(クリックすると拡大表示します。)
イメージをペイントソフトで書いてみましょう。
左がノーマル 右がスペーサー装着イメージ

モックアップ製作
角材を貼り合わせて,マスターモデルの大きさのブロックを作る。
およそ30mm×80mm×15mmの大きさのブロックになるように,角材を貼り合わせ,クランプでしっかりとめる。
今回使用した角材はハードバルサを利用。DIYショップなどに行けば,最初から適当な大きさのブロックが手に入るが,面倒だったので,手元にあったバルサ材の中から,硬そうなものを選んで使いまわし。
ブロックをひたすら削って,形を作り上げます。
もぜさんの提供してくださった図面を元に,切削。ちょっとだけテーパーをつけてみました。
ラッカークリアーで塗装して,ペーパーがけを,繰り返します。(合計4回)
表面の状態がそのまま製品にも現れるので,丁寧に仕上げましょう
シリコンによる型取
シリコンゴムと硬化剤を購入(笑)
旭化成WACKER「RTV-2 SLJ3266」という型取り用シリコンゴムです。(硬化剤つき)\3300-/kg
低粘度で,引裂強度が従来品の2倍だそうです。
今回は汎用性が高いとのことで,採用となりました。
「ケミテック」さんより購入しました。(ついでい攪拌用容器も買いだめしました。)
シリコンゴムと硬化剤を混合・攪拌します。
今回の型取りで使用するシリコンはおよそ200gです。
硬化剤は100:3~4らしいので,間をとって3.5(7g)にしました。
低粘度といっても,ゲルコートよりもちょっと粘度が高い感じです。
やはりしっかり攪拌しましょう。
作業時間は,攪拌後20~30分程度ですので余裕があります。
シリコンを型枠に流しいれて,しばらく放置します。
型枠はプラバン(1mm厚)で作りました。(プラモデルを作っていたころが懐かしい・・・(*^。^*)
流し込んだら,型枠を軽くトントンしてあげます。気泡が表面に静かに上がってきます。
しばらく放置するのも脱泡のためです。およそ5分くらい放置してみました。(もう少し放置しても平気かも)
おもむろに,マスターモデルを沈めます。
マスターは,ボルト取り付け位置付近にプラスチック棒(ランナー)で足をつけておきます。
ちょうど,シリコン表面にマスターの底部が来る程度に沈めます。
写真では沈ませすぎました(汗)が,慌てず騒がず,落ち着いてやり直します。
後は硬化するのを待つばかり。
重し(プラスチックの塊とカッターナイフ)をのせて,マスターが浮き上がるのを阻止します。
このまま,静かに机の上に放置します。
机の上にあるので,しばらくは仕事もできません(~_~)V(というか,しません!)
カタログでは6~9時間で硬化とありますが,厚さ1cmの積層時で,この値らしいので,半日~1日はこのままですね。
緊張の型抜きです。
あっけなく,型から外れました。さすがはシリコン型。
バリをカッターで修正して,メス型完成です。(パチパチ)
製品製作
FRPします。
今回は,カーボンクロスの切れ端を3プライほどと,コアマットによる補強を行ってみました。
カーボンだけでも,十分な強度が出そうなのですが,取り付けのことを考えると底がしっかりとあったほうがいい気がしたので,コアマットを使ってみました。
コアマットは多孔質のやわらかいマットです。子午線コンパウンドさんから入手しました。型の補強などに便利です。
完全に硬化するのを待って型から取り出します。
最近暖かくなってきたので,硬化時間が早くなってきました。半日もすれば,ほぼ完璧に硬化しています。
型はシリコンなので,簡単に離型できます。
トリミングして,ペーパーで磨き上げます。
ノコギリで,おおまかに切り取った後,ヤスリ(紙・金)でせっせと削ります。
その後もひたすらペーパーがけの日々です。
最後はクリアー塗装(安価なラッカー)です。
ついでに電気ドリルで穴を開けます。垂直になるように慎重に,慎重に・・
※ もうひとつ同じものを製作して,作業完了です。
スポンジ状のゴムシート(5mm厚 製品名を忘れました。)を購入してきて,はさみでチョキチョキします。
この作業は,現物あわせでどんどん切っていきます。
もちろん,同じものを2個作りましょう。
取り付け
完成品を取り付けます。
ネジはDIYショップでステンレスの皿ネジ6mm×40mmを購入しました。
装着前の後方視界
後方視界の確認をしました。


取り付け前の写真と,取り付け後の写真を比べると,若干ですが,後方の視界が変化しているのがわかります。
わずか15mmのスペーサーですが,そこそこ変化しているようです。
おわりに
作業を終えて・・・
カーボン柄にしたのは結構よかったように思います。バイクの外見は,自分的にはそれほど違和感はありません。(15mmという控えめな高さ設定がよかったのかも。) 友人に見せても,ほとんどの場合気づいてもらえませんでした。(笑)
視界のほうは「期待したほどの効果は現れなかったなぁ」というのが正直な感想ですが,15mmの変化でも,視界はそこそこ良くなりました。もう少し高めのスペーサーならば,期待どうりの視界を確保できるかもしれませんね。
下の写真は,中央の写真のように実際に道路に出て撮影した後方視界です。白線(もちろん左端)上にバイクを止めてまたがり,乗車姿勢でどのように見えるかを確認してみました。ほぼ真後ろがかろうじて見えています。


最終的にはこんな感じの視界になりました。真後ろでも,何とか確認できる程度には改善されたと思います。















