Factory
アンダーカウルの製作
TRXのアクセサリー類は,取り扱っている会社もほとんどなくなりつつあります。 「アンダーカウル」は,現在はYAMAHAにも在庫が無くなったようで,なかなか手に入りません。オークション等も探したのですが,めったに市場に出ることがない上にかなり高い値段で取引されるパーツです。
私の知る限り,TRXのアンダーカウルを現在も販売している会社は,「THE SIMPLE」とクレバーウルフだけです。
私は、どちらかというと純正アンダーカウルのような直線的なデザインが好みなので,自分で作ってみることにしたわけです。
マスターモデル
板状の発泡スチロールを切り貼りして,大まかに成型
スチロールの隙間には発泡ウレタン(スプレータイプ)を充填
バイクにマスターモデルを取り付けた状態でウレタンをスプレーするので,写真のようにビニールなどで車体をカバーしておきます。
発泡ウレタンはかなり膨らみます。そのときの力でマスターモデルが変形する可能性があるので。少しずつ様子を見ながら使用しましょう。
カッターナイフや紙やすりで削って整形
#240くらいで,ていねいにサンディング
発泡スチロール用樹脂でモデルをコーティング
使用する樹脂は発泡スチロールを溶かさない特殊な樹脂です。「松村化成」さんで購入しました。ついでに,いろいろとアドバイスもいただきました。
硬化剤や促進剤はきちんと計量しましょう。
樹脂の硬化後,凹部をパテで修正しサンディング
耐水ペーパー(#400)で水研ぎ
サーフェーサーを吹き付けて,さらにサンディング。(#400~#800)
コンパウンドで磨き上げて完成
マスターモデルの表面はできるだけ滑らかになるように丁寧に仕上げます。
少しでも気になる点があれば必ず修正しておきます。
▼ ちょっと ブレイク
マスターモデルが完成したので,バイクに取り付けて確認したいのですが,モデルの内側は補強のためのウレタンでいっぱいで,とても取り付けられません。
そこで,デジタルカメラで撮影し,合成写真を作って各部のディメンションに狂いが無いか確認しました。
ちょっと薄く色とかつけてみました。
メス型
型を分割するためのフランジを作成
フランジはアルミのテープを張り合わせて作りました。
モデル全体に離型処理
離型処理は,はじめにワックスタイプの離型剤を塗り乾燥したらふき取ります。この作業を数回繰り返して,最後にPVA 系の離型剤を塗ります。
PVA系の離型剤は,ワックスではじかれやすいので,ドライヤーで乾かしながら塗ると作業しやすいようです。
不飽和ポリエステル樹脂を硬化剤と混ぜマスターモデルに塗布
樹脂や硬化剤はきちんと計量します。また,しっかりと撹拌してから塗布しましょう。
樹脂が半乾の状態になったら,再度樹脂を塗り,グラスマットを貼り付け脱泡
FRPパーツ製作会社「THE SIMPLE」さんから,「型の厚さ(強度)は製品の2倍以上が目安」というアドバイスをいただいていたので,最初に2層貼り付け,硬化後さらに2層貼り付け,4層で仕上げました。
樹脂が硬化するのを待ち,余分なところをトリミング
フランジの部分から,慎重に型をはずす
写真中央の固まりはマスターモデルの残骸です。入念に離型処理をしたつもりでしたが,発泡スチロールのモデルは強度も弱く,型をはずす際に割れてしまいました。
FRP作業
型をチェックし,必要に応じて修正
分割した状態で離型処理
ここではワックスタイプの離型剤のみを使います。
初めて型を使用するときは「塗り⇒乾燥⇒拭取り」を数回繰り返したほうが良いようです。
フランジの部分をネジで固定して型を接合
再度,ワックスによる離型処理
型の接合部分をワックスで埋めるようにていねいに作業します。
PVA系の離型剤を塗布
メス型作りと同様,PVA系の離型剤はドライヤーで乾かしながら作業しました。
不飽和ポリエステル樹脂に硬化剤を入れ,よく撹拌して塗布
樹脂と硬化剤はしっかり計量し撹拌しましょう。
樹脂が半乾きになったら,再度樹脂を塗りカーボンクロスを貼り付け
できるだけクロスの目がゆがまないように気をつけて貼り込みます。
2・3層目(ガラスクロス)貼り付け
脱泡はローラーや刷毛などを使って徹底的に行います。
2層目には,グラスマットを貼ったほうが,製品の厚みが確保できるので,今自分のバイクに取り付けているアンダーカウルは,カーボンクロス+グラスマットの2層仕様です。
硬化後,型をはずす
フランジの部分からドライバーなどを差込,ゆっくりと開きます。このときできた隙間から,プラスチックのヘラなどを差込,慎重に型をはずしていきます。
型が外れたら,水洗いをして,PVA系離型剤を洗い流す。
マスキングテープでトリムラインを引き,ディスクグラインダーで切り取る。
小さなマスキングテープは樹脂抜け部分です。樹脂抜け部分は再度樹脂で埋めるようにして,硬化してから水研ぎして修正しました。
塗装
塗装で隠れてしまう部分の樹脂抜けなどは,修正のためパテを盛りつける。
今回はプラパテ(タミヤ)を使いました。ここはていねいに仕上げます。
修正が済んだら,全体を#400程度の耐水ペーパーで水研ぎ
研ぎ残しの無いようにまんべんなく,しっかりと行います。下地がしっかりできないと塗装の食いつきが悪くなるので,ていねいに仕上げます。
塗装しない部分をマスクして,サーフェーサーを吹きつけ,乾燥後に軽くサンディングします。
#800程度でサンディングします。下地が出ないように注意しながらていねいに行います。
缶スプレーで塗装します。
今回は,普通のラッカースプレー(赤)を使用しました。1回塗って,軽く水研ぎ。再度塗って,軽く水研ぎ。下地が出ないように注意しながら,合計3回塗り重ねて仕上げます。最後の水研ぎは,マスキングをはずして,全体を研ぎます(クリアー塗装のため)。
クリアーを塗装して,水研ぎを繰り返す。
ボディーカラーと同様,塗装と水研ぎを繰り返し,きれいな塗面を作ります。ペーパーは#1500位で仕上げました。
コンパウンドで磨き上げて完成
おわりに
取り付け用の金具を作る。
アルミ材を加工して作りました。現物あわせで作っています。
「YAMAHA」のロゴ・ステッカーを作る。
購入しても良かったのですが,あくまでも安く仕上げるために,カッティングシートから切りだしました。(抜き文字ではなく,ベタなところが”妥協”)
現在,自分のバイクに取り付けているアンダーカウルは,きちんと抜き文字のロゴを貼り付けています。(^_^)v
完成したカウルを車体に取り付ける。
記念に写真を撮る。(これ大事!)
とにかく,ていねいな作業が,成功への近道ですね。
アンダーカウルの完成記念写真
2004/01/25
写真をクリックすると
大きい画像が表示されます。
TRXのアンダーカウルの製作にあたって,ご協力いただいた方々に
心よりお礼を申し上げます。ありがとうございました。
Novさん 松村化成さん THE SIMPLEさん
本当にに,ありがとうございました。















